&Y CONCEPT
広報の現場では、社内の要望をすべて載せた「情報の豪邸」を作りがちです。しかし、アクセスはあるのに問い合わせが増えない、採用応募がミスマッチ、SNSの反応も薄い――。そのモヤモヤの多くは、設計の最初にあるべき「誰に住んでほしいか(=誰に体験してほしいサイトか)」が決まっていないことから生まれます。家づくりで入居者不明のまま間取りを決めると、動線も収納もチグハグになりますよね。Webサイトも同じです。まず“住む人”を定義しない限り、良い導線も言葉も選べません。
ページは増え、情報は充実しているのに成果が伸びない――これは「事業者と顧客の認知のズレ」が原因です。社内の視点で語るほど、訪問者の生活文脈から離れていき、回遊は迷子になり、離脱が増えます。トップページで「全部見せたい」は、玄関からいきなり倉庫・寝室・地下室へ案内するようなもの。広報が担うべきは“装飾”ではなく、“適切な入居希望者を迎え入れる導線設計”です。つまり、マーケットの定義と高解像度のペルソナ設定が先にあり、その人が歩くストーリーに合わせて間取り(情報構造)と言葉(コンテンツ)を配置すること。ここを飛ばすと、どれだけ見栄えを整えても「不幸な仕事」(反応はあるが成果に繋がらない)を量産してしまいます。
Webサイトは、最初に“誰に住んでほしいか”を決めるほど、余計な部屋を作らず、必要な導線に投資できます。これは装飾の話ではなく、事業と顧客のあいだにある「認知のズレ」を解消し、関わる人すべてを幸せにする設計思想です。広報が先頭に立ち、マーケットの定義と高解像度のペルソナをもとに、生活文脈に沿った間取りと言葉を整える。そこから生まれるのは、見た目の豪華さではなく、「ここに住みたい」と自然に感じてもらえる体験です。今日できる一歩として、まず“入居者”の一日を描写し、玄関からの最短の導線を書き出してみませんか。
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