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「今日、何を発信しよう…」SNSの“ネタ切れ地獄”から抜け出す、ただ一つの視点

終わらない「ネタ探し」に、心は疲れていませんか?

「さて、今日の投稿は何にしようか…」

企業のSNSアカウントを任されたあなたが、毎朝のように繰り返す独り言かもしれません。カレンダーに並ぶ空白、日に日に減っていくフォロワー、伸び悩むエンゲージメント率。数字という現実が、静かにプレッシャーをかけてくる。

競合アカウントのきらびやかな投稿を眺めては、「ウチにはあんな特別な話題はない」とため息をつき、流行りのハッシュタグや動画フォーマットを慌てて追いかける。その繰り返しの中で、「一体、自分たちは何のために発信しているのだろう?」という問いが、ふと心をよぎることはないでしょうか。

もし、あなたがSNS運用を「ネタを探し続ける終わりのないタスク」だと感じ、心が少しでも疲れているのなら。ぜひ一度、立ち止まって考えてみてほしいのです。その苦しさの原因は、あなたの能力や努力不足では決してありません。もしかしたら、発信の「拠り所」を見失っているだけなのかもしれません。

なぜ、あなたの泉は枯れてしまうのか

投稿ネタが尽きてしまう根本的な原因。それは、多くの企業が「WHAT(何を)」から発信を考えてしまうことにあります。

  • 新商品の情報を伝えよう(WHAT)
  • キャンペーンの告知をしよう(WHAT)
  • 業界のトレンドニュースを解説しよう(WHAT)

もちろん、これらも重要な情報です。しかし、これら「WHAT」だけの発信は、いわば“点の情報”。点の情報だけを追いかけていると、やがてネタは枯渇し、発信は途切れ途切れになってしまいます。そして何より、受け取る側には「売り込み」や「宣伝」としか映らず、企業の“本当の価値”が伝わりにくくなるという、悲しい現実を生み出しかねません。

これは、事業者と顧客の間に「認知のズレ」が生まれている状態。発信する側は良かれと思って続けていても、受け取る側には響かない。この“不幸な仕事”から抜け出すためには、発想のスタート地点を大きく変える必要があるのです。

すべての答えは「ブランド」という原点にある

そのスタート地点こそが、「ブランディング」という視点です。

ここで言うブランディングとは、ロゴやイメージカラーを整えるといった表面的な話ではありません。**「私たちは、そもそも何のために存在するのか(WHY)」という、事業の魂を再確認し、「その想いを、本当に届けたい“たった一人”は誰か」**を徹底的に考え抜く、極めて本質的な活動です。

この「WHY(存在意義)」と「WHO(届けたい一人=ペルソナ)」という確固たる軸が見つかると、SNS発信の世界は一変します。

「何を投稿しよう?」という問いは、 「“この人”の悩みに、私たちの“あり方”を通して、どう寄り添えるだろう?」 という、創造的で温かい問いに変わるからです。

例えば、こう考えてみませんか。

私たちの存在意義(WHY)から考える

なぜ、私たちはこの事業を始めたのか?創業時の苦労や、譲れなかった想いを語ってみよう。

私たちが目指す未来や理想の世界観に、共感してくれる人はどんな物語を求めているだろう?

届けたい一人(ペルソナ)の視点から考える

その人は今、仕事や生活でどんなことに悩み、不安を感じているだろうか?その悩みに光を当てるヒントを発信できないか。

その人が私たちの商品やサービスを使った後、どんな笑顔になるだろう?その未来を想像させるような使い方やお客様の声を紹介してみよう。

私たちの独自性(HOW)から考える

他社にはない、私たちならではのこだわりや仕事の進め方は何だろう?そのプロセスや裏側をストーリーとして見せてみよう。

あえて、過去の失敗談を語ってみる。その学びが、今の私たちの強みにどう繋がっているのかを伝えることで、誠実さが伝わるかもしれない。

このように、ブランドという原点に立ち返れば、あなたが日々行っている仕事のすべてが、価値あるコンテンツの源泉であることに気づくはずです。投稿ネタは、外から「探してくる」ものではなく、あなたの内側から「湧き出てくる」ものに変わるのです。

「あなた」という羅針盤を手にする旅へ

SNS運用は、数字を追いかけるだけの孤独な作業ではありません。自社の“正しい価値”を“本当に届けたい一人”に届け、幸福なビジネス関係を築くための、大切な対話の場です。

もし明日からまた、「何を発信しよう…」と手が止まりそうになったら、一度パソコンから顔を上げて、こう自問自答してみてはいかがでしょうか。

「私たちの想いが、たった一人に届くとしたら。その人に、今日はどんな言葉をかけたいだろう?」

その問いこそが、あなたの発信を決して枯渇させない羅針盤となります。小手先のテクニックを探す日々から、自社の価値と向き合う創造的な毎日へ。その一歩が、あなたと未来のお客様との関係を、より深く、温かいものに変えていくはずです。